声明・請願・決議等  (会報記載のものなどを転記しています)

【声明】「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に対する誓約書提出要求の撤回を求めます」202069日)

 

202069

  「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典に対する誓約書提出要求の撤回を求めます」

 

関東大震災朝鮮人虐殺の国家責任を問う会

 

 

 

 私たちは「関東大震災朝鮮人虐殺の国家責任を問う会」といいます。関東地方各地域で朝鮮人虐殺事件の追悼と調査を行なってきた市民と研究者が2010年に設立した団体です。本会の目的や活動内容等の詳細については下記のホームページをご覧頂ければと思います。

 

https://www.shinsai-toukai.com/

 

 このたび私たちは、東京都が関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会が提出した追悼式典使用許可申請を受理せず、このたび追悼式典開催を認める条件として、「横網町公園において9月1日に集会を開催する場合の占有許可条件について」という文書を出したことを知りました。

 

この文書には、「9.1朝鮮人犠牲者追悼式典」(以下、「朝鮮人犠牲者追悼式典」と略記)を開催する条件として、公園管理上支障となることはしない、拡声器について東京都が定めたルールに基づいて使用することなどを要求しています。そして、これに違反した場合は、次年度以後申請が不許可になっても受け入れるとの誓約書の提出を求めています。

 

これに対して同実行委員会は518日付で声明を発表し、これまで「朝鮮人犠牲者追悼式典」が東京都に誓約書の提出を求められるような問題を起こしたことはなく、本来自由・自主であるべき集会の運営を萎縮させるものだとして、かかる「条件」の撤回と申請の受理を行なうよう、東京都に求めています。

 

1973年に都立横網町公園に朝鮮人犠牲者の追悼碑が建立されて以来、毎年91日の午前11時から「9.1朝鮮人犠牲者追悼式典」(以下、「朝鮮人犠牲者追悼式典」と略記)が執り行われてきたことは御承知のとおりです。この間、朝鮮人犠牲者追悼式典が上記のような規制を受けたことは一度もありませんでした。このたびの要求は朝鮮人犠牲者追悼式典に対する不当な規制であり、東京都がこれを撤回するよう要請します。同時に、朝鮮人犠牲者追悼式典に対する妨害に対する毅然とした対応を求めます。

 

私たちはこの規制の原因は朝鮮人犠牲者追悼式典のすぐそばで開催されている「真実の関東大震災石原町犠牲者慰霊祭」(以下、「慰霊祭」と略記)にあり、その巻き添えを受けて朝鮮人犠牲者追悼式典にも一律に規制が及んだものと考えています。

 

この慰霊祭は2017年より「そよ風」という団体が、朝鮮人犠牲者追悼式典と同日同時刻に横網町公園内の「大正大震火災石原町遭難者碑」の前で行っているものです。「石原町」と銘打っているにもかかわらず、石原町町会に連絡もなく、式辞で石原町についてほとんど言及もしていないようです。立て看板や横断幕には「六千人虐殺は捏造・日本人の名誉を守ろう」「日本人を貶める都立横網町公園朝鮮人追悼碑を許すな!」と書かれ、朝鮮人犠牲者追悼行事の方向にスピーカーを向けて朝鮮人虐殺を否定したり、虐殺は正当防衛だと肯定する式辞を流しています。また、式辞の中には朝鮮人への差別用語も含まれています。

 

朝鮮人虐殺が歴史的事実であること、虐殺が正当防衛などと評価できないことは、これまでの厖大な調査研究によって証明されていることです。実証を重んじる歴史研究者で「そよ風」のような主張をする人はいません。「そよ風」の慰霊祭の目的が石原町犠牲者の追悼ではなく、朝鮮人犠牲者追悼式典への妨害にあることは明白です。

 

「そよ風」は最近、自身のブログの中で、東京都から君が代の音量を小さくするように「申し渡され」(2020220日付)、看板と横断幕を外に向けないようにという「ダメだしを食ら」った(221日付)と述べています。朝鮮人犠牲者追悼式典に対する規制はこれと同様のものです。要するに、「そよ風」に対する規制に外形的な一貫性をもたせるために、朝鮮人犠牲者追悼式典にも一律に規制をしようとしているわけです。このような規制を朝鮮人犠牲者追悼式典に課すことは不当であり、到底納得できません。その理由として私たちが考えるのは以下の三点です。

 

第一に、朝鮮人犠牲者追悼式典にはこのような規制を受けるような瑕疵はありません。その証拠に、これまで長年にわたり同じ形式で式典を開催しているにもかかわらず、一度もこのような規制を受けたことはありません。規制を受ける合理的・説得的な理由がありません。

 

第二に、この慰霊祭の実態は石原町の名を借りての妨害に過ぎず、石原町犠牲者を追悼するものではありません。追悼式典会場近くに石原町遭難者碑があったために、それを利用しているだけです。これは、亡くなった石原町民を冒涜するものであり、現在石原町に住んでおられる方々に対しても失礼だと思います。東京都はこうした行事を認めるのでしょうか。

 

第三に、そもそもこうした規制を行なうに至った原因は、「そよ風」の慰霊祭を東京都が認めたことにあります。東京都がなすべきことは朝鮮人犠牲者追悼式典を規制することではなく、慰霊祭をやめさせることです。

 

繰り返しますが、「そよ風」の慰霊祭の実態は朝鮮人犠牲者追悼式典の妨害に過ぎず、朝鮮人犠牲者追悼式典に集う人びとと亡くなった犠牲者を冒涜する行為です。静謐な環境のなかで毎年朝鮮人犠牲者を追悼してきた人びとは、「そよ風」の言動に傷つけられています。朝鮮人犠牲者の同胞と日本人がともに虐殺された被害者を悼み、二度と同じ過ちを起こさないように誓う行事が、なぜ攻撃されなければならないのでしょうか。そうした妨害行為を、なぜ東京都は認めているのですか。

 

このたびの東京都の措置は、朝鮮人犠牲者追悼式典と史実をねじ曲げた民族差別的な妨害とを同列に扱うと同時に、規制を守れば何をしてもよいと言っているに等しいものです。実際、「そよ風」は221日付のブログで、誓約書を書けば「今後、公園で、晴れてもう一つの慰霊祭の存在が認められる」と書いています。こうした措置は、規制を守れば追悼式典の妨害をしてもいいという「お墨付き」を、東京都が「そよ風」に与えることを意味すると思いますが、それでいいのでしょうか。東京都慰霊堂の慰霊大法要を妨害されても、規制を守れば認められるのでしょうか。

 

「お墨付き」を与えるなどという意図はないと言われるかもしれません。しかし、問題は意図ではなく、そうした対応がもたらす結果にあります。このたびの東京都の対応は、誓約書を提出しさえすれば「そよ風」による朝鮮人犠牲者追悼式典への妨害を認めるということになり、恰好の宣伝材料として利用されます。こうした対応は、国内外からの批判を招いています。

 

日本政府は国連の「人権・社会問題」についての取り組みとして「日本は、普遍的価値としての人権及び基本的自由の擁護・促進を基本とし、また法の支配の確立を重視」していることを表明しています。2016年には「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」(平成28年法律第68号)、いわゆる「ヘイトスピーチ解消法」を制定しました。

 

また、東京都は、2018年に「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」(平成30年東京都条例第93号)を制定し、その第八条において上記の法律に基づき「不当な差別的言動の解消を図る」と明記しています。「そよ風」の主張は、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」であり、日本および東京都における人権擁護の立場や法律・条例と相反します。上記の法律や条令の趣旨からして、慰霊祭は許されるものではありません。

 

繰り返しになりますが、むしろ東京都は「そよ風」が行なっている妨害に対して毅然とした態度をもってやめさせるべきではないですか。憲法が定める自由権を侵すことになるので行事の内容には介入できないと言われるかもしれませんが、いわれなく他人を傷つける権利を憲法は保障していません。

 

東京都が、朝鮮人犠牲者追悼行事に対する申し渡しを撤回するとともに、かかる妨害行為をやめさせるよう、強く求めます。

 

「[声明] 小池東京都知事の追悼辞送付中止に抗議し、日本政府に関東大震災下の朝鮮人虐殺事件について真相を明らかにするよう強く求める声明」(2018年9月1日)

 

 1923年9月 関東大震災時に朝鮮人が暴動を起こす等の流言蜚語が発生し、日本の官民は朝鮮人や中国人、日本人を虐殺した。

この時、日本政府は地方行政や無電を使い、「朝鮮人が放火した」などの流言を広範囲に流布して朝鮮人らへの迫害を広げてしまった。また、軍隊・警察も多くの朝鮮人や中国人を虐殺したが、日本政府は犠牲者の遺体を持ち去るなどして事件を隠蔽し、95年たった今なお、日本政府は遺族に対する謝罪や真相究明をしていない。

 小池百合子東京都知事は、日本人による他民族虐殺の歴史には一切ふれることなく、この犠牲者を「大災害に続いてさまざまな事情で犠牲になられた方々」と2年続けて表現した。このような言い方は虐殺の事実を覆い隠すという批判を受けているにもかかわらずである。追悼行事の主催者は、追悼辞を出すよう署名と共に小池都知事に再考を促したが、それを拒否する場で出た発言である。なぜ「追悼辞を出さない」ことにこれほどこだわるのか、加害の事実を否定したいからとしか思えない。この他人事のような態度には、加害者側としての謝罪も反省もなく、ヘイトクライム再発防止の意志もない。

 しかし、これは小池東京都知事だけの話ではない。

 日本政府は、これまで国会議員による質問主意書に対し、次のように答えてきた。

 「関東大震災時の朝鮮人・中国人虐殺に日本政府が関与したこと」について、調査の限りでは「政府内にその事実関係を把握することができる記録が見当たらないので、答えられない」(2016年)。従って、「遺憾の意を表明」する予定もない(2017年)、と。

 これが95年の間で、日本政府が閣議決定して答えた朝鮮人・中国人虐殺に対する公式見解であり、真相究明は日本社会の中で放置されているのである。

 

 朝鮮人・中国人虐殺事件は過ぎ去った過去の問題ではない。災害が起きるたび、「外国人の窃盗・強盗に注意」といった外国人・在日外国人に対する偏見、差別の助長につながる流言蜚語が、ネット上を中心に繰り返し流れるようになった。昨年今年と、朝鮮系団体・機関への放火や銃撃といった事件も起きている。「朝鮮人による暴挙が実際にあった」から朝鮮人を殺害したのは「正当防衛」だという、都合の良い資料だけを並べた言説も台頭している。現在の日本は、95年を経て再度ヘイトクライムを起こす危機的な状況にある。

 大阪北部地震に際し、法務省人権擁護局が「災害発生時には、インターネット上に、差別や偏見をあおる意図で虚偽の情報が投稿されている可能性もあり得ます」と呼びかけた(朝日新聞デジタル2018.6/19)が、過去の虐殺の歴史を認めない政府の言葉に重みはない。

 

 私たちが関東大震災の時のような、加害者にも被害者にもならないためには何が必要か。いわれなきヘイトスピーチを生み出さないためにはどうすればよいだろうか。そのためには、何よりも日本政府、加えて自治体の首長等が加害の事実とその犠牲者遺族に真摯に向きあい、真相を明らかにし、二度と悲惨な事件を繰り返さない決意を表明するべきである。関東大震災から95年目を迎えたいま、私たちは為政者が過去の過ちに目を閉ざすことなく真摯に向き合うことを強く要求する。

 

2018年9月1日

 

関東大震災朝鮮人虐殺の国家責任を問う会

「[決議] 関東大震災で虐殺された朝鮮人への小池都知事の追悼辞送付取りやめに抗議する(2017年9月30日)

 

 2017年9月30日に開催された学習会において、問う会は学習会参加者のみなさんとともに、東京都墨田区の横網町公園における朝鮮人犠牲者追悼式典に追悼辞送付を中止した小池都知事に対して抗議する決議を出しました。

 

→決議はこちら

20170930関東大震災で虐殺された朝鮮人への小池都知事の追悼辞送付取りやめに
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「抗議声明 東京都議会における古賀俊昭議員の発言の撤回と謝罪を求める」(2017年6月28日)

 

 2017年3月2日の東京都議会第1回定例会の古賀俊昭議員の質問において、関東大震災朝鮮人虐殺について事実と異なる発言があったこと、それが韓国・朝鮮人に対するさらなるヘイト・スピーチをもたらしかねないことを憂慮し、発言の撤回と被害者遺族への謝罪を求める抗議声明です。

 

→抗議声明はこちら

20170628古賀議員への抗議声明.pdf
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「抗議声明 田城郁議員の質問主意書への政府答弁に対し、強く抗議する

  ―関東大震災下の朝鮮人・中国人虐殺事件について、日本政府は真摯に対応せよ」(2016年7月26日)

 

 2016年5月27日付で参議院議長宛に提出された「質問主意書」に対して、6月7日付で政府より「答弁書」が出されました。その内容は歴史の事実を踏まえない不誠実なものであることから、問う会は政府に下記のような抗議声明を出すこととしました。

 

→田城議員の質問主意書と答弁書はこちら

160726seimei.pdf
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「声明 中学校教科書検定の検定結果に抗議する」(2015年5月16日)

中学校歴史教科書の検定結果が公表され、新聞各紙が4月7日に報道しました。関東大震災朝鮮人虐殺関連のものを含む記述について新基準による検定が行なわれ、教科書の記述を変更するよう意見がつきました。

問う会は、この記述の変更に看過できないものがあると考え、下記のような声明をだすこととしました。

―声明―中学校教科書検定の検定結果に抗議する.pdf
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「「朝鮮人強制連行追悼碑」撤去の方針で群馬県知事への抗議と要請」(2014年8月4日)

 新聞などマスコミでも取り上げられているとおり、「記憶 反省 そして友好」と刻まれた朝鮮人強制連行の追悼碑(2004年建立)の設置更新を、群馬県が許可しないと通告したことが問題となっています。
運営委員会で協議した結果、本会から県知事宛に抗議と要請を行うこととし、8月4日付で下記の書面を送付しました。

 

140804yousei.pdf
PDFファイル 67.3 KB

請願署名

「関東大震災時の朝鮮人虐殺の真相究明を求める請願」(第二次署名、2015年5月20日に提出しました)

署名総数は、2,904筆でした。残念ながら、請願は内閣委員会で審議未了となりましたが、45人の紹介議員のご協力を頂きました。

 

関東大震災時の朝鮮人虐殺の真相究明を求める請願」(第一次署名、2014年5月21日に提出しました)

署名総数は、5,344筆でした。残念ながら、請願は内閣委員会で審議未了となりましたが、30人の紹介議員のご協力を頂きました。

請願趣旨

 

衆議院議長・参議院議長・内閣総理大臣 宛


 1923年の関東大震災の時には、多くの朝鮮人や中国人が日本の軍隊や警察、民衆により虐殺されました。また、朝鮮人と間違えられた日本人虐殺事件や、軍隊による労働運動家 ・無政府主義者らの虐殺事件も起きています。
 しかし、特に朝鮮人犠牲者については、名前や人数など、その実態はほとんどわかっていません。事件後、国会議員が国会において内務省や地方行政が流言蜚語の拡大に関わったことを追及しましたが、当時の首相は「調査中」と答えたまま90年がたっています。
 今日まで虐殺の実態について調査を進めてきたのは、各地の市民や研究者たちでした。その結果、流言の流布から虐殺、そして事件の隠ぺいに至るまでの日本政府の関与が明らかになりました。
 しかし、これまで日本政府は、虐殺・事件隠ぺいに関与したことを認めたことはありません。2003年8月には、日本弁護士連合会が日本政府に対して責任を認め謝罪し真相を調査するように勧告しましたが、これも政府は無視してきました。
 わたしたちは、歴史を直視し、普遍的な人権を尊重する立場から、再びこうしたジェノサイドを起こさないためにも、この事件の解明が必要だと考えてきました。とりわけ、排外主義的な言動が在日外国人に対して公然と繰り返される今、かつて日本が行なった虐殺事件を真剣に省みなければなりません。
 震災90周年を迎えた今日を契機に、日本政府が主体的かつ真摯に事件に向き合い、虐殺事件の真相を究明し、犠牲者についての調査を行うよう強く求めます。

請願事項:
1.日本政府は軍隊や警察が関わった事件も含めて虐殺事件の真相を明らかにし、これを公表すること。
2.日本政府は朝鮮人・中国人・日本人犠牲者について実態調査を行ない、これを公表すること。
3.以上の調査を含めた関係資料について、開示と恒久的な保存とを行なうこと。

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News(主な更新から)

20200614

第24回学習会オンライン無料配信のお知らせを掲載しました。

 

20200614

新たな声明と決議を掲載しました。

 

20200306

資料室の関東大震災時の虐殺を知るための書籍・WEBを拡充しています。

 

20171225

ハングルによるページの中に성명・청원・결의 등(声明・請願・決議等)を加えました。 

20171030

新たな声明と決議を掲載しました。

 

20170507

ハングルによるページを作成し始めました。

声明についても拡充を進めています。

 

20160205

事件の概要についてまとめました。